お酒の好きな人に読んでもらいたいブログ

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ワインの神バックスとその由来について

お酒と聞いて私が思い浮かべるのは、ローマ神話のワインの神、バックスである。バックスは日本でもワイン風味チョコレートの名前に使われているので、お酒を飲まない人にも何となく知られているのではないだろうか。元々はギリシア神話のデイオニューソスという神でまたの名をバッコスと言っていたが、ローマに伝わる時のなまりが名前の由来だと言われている。私はそれまでバックスについてぼんやりとした知識しかなく、「お酒飲みの人に愛されていてローマ神話で一番楽しそうな神様」という印象を持っていた。ディズニーアニメで描かれている彼は、いつも大量のワインをひっきりなしに飲んでいたため、「欧米の人が考える天国とは彼のような日常生活を指しているんだろう」と考えていた。しかしギリシア神話の方のディオニューソスという神について調べてみると、彼が波乱万丈の生き方をしていて事がわかった。彼は神なので人間のように生き方と言っていいのかどうかわからないが、父親が神様の中でトップクラスの地位についているゼウスだという事が、すでに波乱万丈を示唆している。ゼウスにはヘラという妻がいるのだが、神話に出て来る神の半分はヘラとの間の子供ではない。ヘラ以外の女神や、人間の女性との間に出来た子供である。しかし多くの神話を読むと、この子供たちが全員良い神々で魅力的な個性を持っており、人間界に多くの恩恵を与えているのがわかる。
ヘラは自分の子供にゼウスの跡を継いでほしいため、自分以外の間に出来た子供を邪魔者扱いして色々な悪い目に合わせようとするが、その子供の中にディオニューソスがいるのだ。そのため彼の生き方も浮き沈みがあったが、ワインの発明や演劇の神として知名度が高く、人間から崇め奉られたりもしている。日本ではディオニューソスよりバックスの方が浸透しているのではないだろうか。以前から名前の由来が気になっていたオーバカナルというお店のコンセプトはフランスの大衆食堂だ。店内のインテリアはフランスのカフェらしく大人っぽい赤の椅子やシックなテーブルで揃えていて、なかなかのものである。オーバカナルという名前の由来もローマ神話のバックスのフランス語で徹底しているが、改めてバッカスの事を知るとお酒の味わいが変わってくるかもしれない。どちらかというとお酒を楽しみたい人にはバックスの名前の方がふさわしいので、そういう店名にしたのだろう。寒くなってくると赤のワインにシナモンを加えたホットワインが恋しくなるが、このお店のワインを楽しんでみるのも良いかもしれない。